【東方斑桜】斑鳩ライクの東方二次創作STGが面白すぎる


 ある日みょんなきっかけから、東方斑桜というゲームを見つけた。そのみょんなきっかけとは、東方二次創作ゲーをあまりやっていないなと気付き、ニコニコ大百科の二次創作ゲー一覧を探っていると「斑鳩」要素のある東方STGがあると知りプレイしたという次第である。DLsiteで即購入即ダウンロード即プレイ。そして即ハマり。非常に面白かった。

斑鳩とは

 斑鳩とは、株式会社トレジャーから発売された縦スクロール型STGである。「撃て!避けろ!そして…当たれ!」のコンセプトの通り、敵弾に当たることができるというSTGとしては画期的なシステムで世間を騒がせた名作。具体的には、自機は白と黒の属性を一つの操作で簡単に切り替えることができ、白属性の時は白弾を、黒属性の時は黒弾に当たることができるというもの。このシステムを利用することで、シューティングの一騎当千感・弾幕ゲームのパターン要素・パズルゲームの爽快感の3つを同時に味わうことのできるという非常に味のあるゲームなのである。
 しかし、その面白さの代償として、あまりにも理不尽すぎる難易度が適用されてしまった。具体的には以下の画像の通り。なんと1面クリア者の60%以上が2面クリアを諦めている。さらに言うと、難易度不問のノーコンティニュー達成率はまさかの0.9%斑鳩は名作であると共に人を寄せ付けないゲームでもあるのだ。

東方斑桜の面白いところ

 東方斑桜は、こんな斑鳩の要素をふんだんに取り入れている。細かい仕様について解説するときりがないためかいつまんで説明すると、このゲームには斑鳩同様の属性切替という概念がある。これだけでも十分斑鳩らしさを出していると言える。しかし東方斑桜は単に斑鳩のオマージュを入れただけではない。そこにスペルカードシステムや各キャラの弾幕の特徴、音楽、演出などを東方原作を想起させる形にしながら上手く両立させている。斑鳩と東方原作両方をプレイしたことがある人ならわかると思うが、特に音楽に関しては非常に素晴らしく、「このイントロ斑鳩で聞いたぞ!」ってなった数秒後には東方原曲のフレーズがオーケストラ音源で流れてきて、両作好きな私からしてみればとてもうれしかった。敵の出てくるタイミングや弾幕などは原作らしさを保っていて、解釈一致というところも素晴らしい。斑鳩のパクリなわけでも、東方原作のパクリなわけでもなく、相当高い水準でこれらを両立させているのは非常に素晴らしい点だと言える。

東方斑桜の辛いところ

 こんな良作にも弱点はある。既に何となく察している方もいるかもしれないが、このゲーム、とんでもなく難しいのである。それはそうだろう、高難易度で名高い二つを組み合わせたらそれはもっと難しくなるに決まっているのである。今回私は最低難易度最高残機でクリアしたが、プラクティスである程度パターン化したうえでギリギリのクリアであった。特にラストの難易度は異常で、反射神経が極端に遅い人に限ってはいくら残機があっても足りないんじゃないかとまで思わされた。東方斑桜では被弾後の無敵時間が非常に難しいため、連続被弾の事故があり得るのも難易度を恐ろしく上げている一つの要因だろう。しかし、こういう難しいゲームはやりがいがあるし、同人ゲームではこれくらいやってほしいと思うのも事実。実際、このゲームのマニュアルやおまけを読んでみると、作者さんも難易度調整にはかなり苦労されたようである。私は作者さんが「これくらいの難易度がふさわしい!」と決めたものに対してケチをつけることはしたくない。必死に難易度調整をしたことがうかがえるのならば、それに抗うのが我々シューターの役目である。万人に勧められる作品ではないが、斑鳩や東方原作が好きな人はぜひとも難しさに叩きのめされながらもプレイしていただきたいと思う。

総評

 斑鳩好きの東方シューターに超オススメ。高難易度でも構わないという方には是非ともプレイしてもらいたい一作である。Steamにも移植されると良いなぁ…………。
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